ゆらぐ年齢肌

ゆらぐ年齢肌


私たちの肌表面は、うるおいを保つ「皮脂膜」に覆われています。そして、肌の最も外側にある「角質層」の細胞は、「細胞間脂質」といううるおい成分で満たされています。健康な肌では、この皮脂膜と細胞間脂質が協力して、水分と油分をバランス良く保っています。この働きにより、肌内部からの水分の蒸発を防ぎ、外部からの異物や刺激から守る役割を果たします。これが「バリア機能」です。

 

大人の肌に足りないバリアの働き

乾燥による小ジワが目立つ、くすんで顔色が悪い、ツヤやハリがない、毎日肌の調子が不安定。これらは大人の肌に起こりがちな悩みです。
年齢を重ねるにつれ、皮脂の分泌量が減少し、肌の表面で水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」が衰えてきます。この結果、水分を保ちづらくなった年齢肌は、肌のバランスが乱れがちになり、乾燥や紫外線などの外部からの刺激や、環境の変化、ホルモンバランスの影響に対して敏感になってしまうのです。

 

肌のターンオーバー

「ターンオーバー」とは肌の細胞が一定の周期で生まれ変わることを言います。肌の奥で新しい細胞が作られ、それが外側へと押し上げられると、一番外側の細胞が古い角質や垢となってはがれ落ちます。これをひとつの周期として、健康な若い肌で約28日かかるといわれていますが、加齢などの影響で45日くらいかかることもあります。また、紫外線や乾燥などによるダメージもサイクルを乱す要因になります。

刺激を受けた肌は、肌の内部を守ろうとターンオーバーのスピードを速め、新しい細胞をどんどん作ります。でもスピードが速くなった分、作られる細胞は未熟なまま。この未熟な細胞は水分を保持する機能が不十分なため、肌はさらに乾燥してしまいます。
また、角質が古くなってはがれ落ちる機能も低下しているため、肌表面に古い角質がたまったままになってしまいます。古い角質にあるメラニン色素がうまく排出されなかったり、毛穴に角質がたまって角栓ができてしまったりと、ターンオーバーの乱れはくすみ肌の原因になってしまうのです。

 

健康で元気な肌に整えるには?

バリア機能を正常に保ち、ターンオーバーをスムーズに働かせるためには、肌にうるおいを与え、そのうるおいをしっかりと留めることが大切です。徹底した保湿ケアで、水分と油分をバランスよく補いましょう。さらに、余計な刺激を与えず、肌に負担をかけないケアを心がけることも重要になります。